『核融合』が究極のエネルギーと言われる理由
核融合とは、軽い原子核が融合して重い原子核になる反応のことだ。この反応では、失われた質量がエネルギーとして放出される。核融合は太陽や星の中で起きている自然現象で、地球上でも人工的に再現できる。従来のエネルギーとは異なる核融合、いったい何が凄いのか?その理由は以下の通りだ。
<優れたエネルギー>
- 核融合は豊富なエネルギーで、核融合に使う燃料は水素の同位体である重水素と三重水素であるが、これらの燃料は地球上に数百万年分も存在する。
- 核融合の生み出すエネルギーは強力で、化学反応や核分裂よりも遥かに多く、数グラムの燃料で一人が60年間使うエネルギーが得られる。
<安全性>
- 核融合は自己制限的な反応であり、反応を維持するための条件が極端に厳しいため、暴走やメルトダウンの可能性がない。
- 核融合は核分裂と違って高レベルの放射性廃棄物や温室効果ガスをほとんど排出しないため、環境への影響が小さい。
- 核融合に使用されるトリチウムは半減期が12.3年と短く、反応器内部の壁に吸収されて再利用されるため、外部への漏洩リスクが極めて低い。
核融合はクリーンで豊富で強力なエネルギーだが、核融合を起こすには高温・高圧の環境が必要であり、それを実現するには様々な困難を伴う。2022年12月13日にアメリカで初めて投入された、エネルギーよりも多くのエネルギーを生み出す「核融合点火」に成功したと発表されたが、これはまだほんの一歩に過ぎない。小型で安価で効率的なレーザーや核反応の膨大な熱に耐えうる炉の開発が必要となるなど、実用化には課題がまだ山積みだ。
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